今回は「法人カードで納税できるのか?」をご紹介します。
法人カードで納税できるのか?
経営者の方にとって、取引先との会食やETC利用を含めた各種交通費、宿泊費の支払いに欠かせないのが、法人カードです。「法人カードで税金も支払えたら便利なのに・・」と思われた方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、法人カードで各種税金の支払いが可能です。どのような税金の支払いに法人カードが利用できるのか、法人カードで支払うメリット・デメリットなどを解説します。
税金の納税や、光熱水費などの決済を法人カードですると、個人カードにポイントが付くタイプのクレカがあり(アメックスやダイナース)法人は決済金額が大きいので簡単にファーストクラスで夫婦ハワイ往復とか無料になります。損得に釣られがちな経営者向けの法人クレカのセミナーがあるぐらいですw
— 木崎利長(ざっきー)経営者専門の保険屋 (@zaki0510) July 25, 2020
どのような税金が法人カードで支払えるのか?
自動車税や固定資産税、不動産取得税、個人事業税などの地方税は、以前よりクレジットカードでの納付が可能となっていましたが、2017年1月4日からは所得税、法人税といった国税もクレジットカードでの納付ができます。
ただし、対象となるのは納付書で納付することができる国税です。この他、加算税・延滞税といった附帯税も納付することが出来ますが、印紙を貼り付けて納付する税目などは対象となりませんのでご注意ください。
法人カードで納付可能な税金リスト
- 法人税
- 地方法人税
- 消費税
- 地方消費税
- 申告所得税
- 復興特別所得税
- 自動車重量税(告知分)
- 源泉所得税(告知分)
- 印紙税
- 登録免許税(告知分)
- 相続税
- 贈与税
- 酒税
- たばこ税
- 石油石炭税
- 電源開発促進税
- 石油ガス税
- 航空機燃料税
法人カードで納税するメリットとは?
それでは、税金を法人カードでの支払い(クレジット払い)にするメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
誰もが思うことは、「出来るだけ節税したい」ということになりますが、これは支払手段によらず、納付書で指定された金額から支払額を減額させることは出来ません。
ただし、クレジット払いなら、カード会社によっては納税した金額がポイントなどで還元される場合もあり、そういった面で現金での納付にはないプラスのメリットがあります。(ポイント還元等については、法人カードを発行している各カード会社へお問い合わせください。)
なお、クレジット払いを利用する場合、基本的に納税額に応じた決済手数料が必要になりますので、国税庁のホームページなどで事前確認が必要です。
法人カードで納税するメリット
- 手元に資金がなくても税金を納付可能
(法人カードの引落日まで支払いが猶予) - 「国税クレジットお支払いサイト」等からインターネットで24時間いつでも納税
- 多額の現金を納付窓口まで持参するといった手間が不要
(現金持ち運びの手間とリスクを軽減) - 普段から利用している法人カードで税金を納付することで、経費管理を一元化
(法人カードの利用明細書で支払い内容をまとめて確認)
法人カードで納税するデメリットとは?
法人カードで納税するデメリット
- 納税証明の領収書が発行されない
- 税金の納付については、基本的に法人カードの利用明細書で確認を
- 決済手数料がかかる
(ポイント還元と決済手数料を踏まえたうえで、決済方法を選択する必要) - 納税額が多額となる場合、法人カードの利用枠を使い切るかも?
(カード会社へ一時的に限度枠を引上げてもらうための手続きが必要)
納税におすすめの法人カードとは?
納税におすすめの法人カードはあるのか?ということですが、この点に関しては判断のつきにくいところです。
納税の支払分の還元をANAのマイルで受けられるANAJCB法人カード (ワイド・ワイドゴールド)、ANA・JALのマイルが受けられるセゾンプラチナビジネスアメリカンエキスプレスカードが、還元率等の面でおすすめの法人カードに挙げられます。
ただし、普段からANA・JAL等の航空機を利用しない方にとっては、マイルで還元を受けてもあまり意味がありません。また、年会費もそれなりにかかりますから、個人事業主や小規模事業者の方に対しては、取り立てておすすめ出来る法人カードではありません。
個人的な考え方になりますが、納税にはやはり普段から使い慣れた法人カードをご利用になられるのが良いと思います。
特に銀行(取引金融機関)系のカード会社が発行する法人カードをお持ちの場合には、多額な税金の支払うためにカード利用限度枠を一時引上げする際も、銀行を通じてカード会社へ申し入れを行えば、事情を考慮して柔軟に対応してくれる(融通が利く)ケースが多いようです。
【略歴】カード会社勤務5年目を迎える営業マン。趣味は転職(社会人10年目で転職6回)、特技は早期退職(最短記録は入社後3時間でクビ)。『転職の神様』なるハウツー本の出版を志すも、会社が副業禁止であえなく断念。昼間はクレジットカードの営業、夜間は法人カードの比較サイト運営に励む毎日。いずれは審査業務に携わるべく、クレディッター(クレジット審査業務能力検定一般コース)の資格取得に向けて勉強中。>> 運営者の詳細なご紹介はこちら