とある昼下がり、商業施設の屋上にあるカフェレストランで、2人の男女が何やら熱心に話し込んでいました。話しているのはもっぱら女性で、男性は日報管理システムにウソの訪問記録を入力しています。
《個人事業主やフリーランスにおすすめカード》 | |||
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カード名 | 年会費 | 審査の通りやすさ | |
1位 | NTTファイナンスBiz | 無料 | ★★★★★ |
2位 | 三井住友for Owners クラシック | 1,375円(税込) | ★★★★☆ |
3位 | セゾンプラチナ | 22,000円(税込) | ★★★★☆ |
4位 | アメックスビジネス | 13,200円(税込) | ★★★★☆ |
5位 | アメックスゴールド | 36,300円(税込) | ★★★★☆ |
コロナ禍で求められる営業マンとは?
おしゃれなビジネススーツを上品に着こなす彼女は、カード会社に勤務する敏腕営業マンです。コロナ禍の不況でも既存客からの紹介が絶えず、周囲が四苦八苦する中でもアルカイックスマイルが冴え渡ります。
一方、アイロンが当てられていないスーツにくたびれた表情を浮かべている男性は、都内の介護用品販売店に勤務する営業マンです。こちらはコロナ禍で介護施設への出入りが困難になり、得意の飛び込み訪問が出来ずに頭を抱えています。
他人の営業トークをネタにしたい私は、本を読むふりをして熱心に2人の話を聞いています。
また浮かない表情で仕事してるわね。えっ、何?「コロナの影響でノルマが達成できずに、上司に詰められて胃が痛い」って?
それはご愁傷さま。世の中の営業マンの99.999%が同じ悩みを抱えているって、こないだネットで見たわ。(そんな記事、本当はないんだけどね。)
そもそも、「コロナの影響でノルマが達成できない」って論理の飛躍も甚だしいわよね。「風が吹けば桶屋が儲かる」のと同じくらい無理があるわよ。
たしかに、コロナの自粛ムードでお客さんの財布の紐が固くなっている印象は受けるけど、そんなの2020年2月の時点でわかってた話だし。
あなたも含めて、たいていの営業マンって自分の頭で考えないのよ。「そんなことない、会社から与えられたノルマを達成しようと必死です」って?
そんなの必死の内に入らないわよ、計算ドリルを解いてる小学生と同じレベルだわ。
じゃあ、コロナ禍で成功している営業マンと失敗続きの営業マンの違いを教えてあげるわ。このアドバイスでうまくいったら、法人カードを作ってくれそうな社長さんを紹介してね。
コロナ禍で失敗する営業マンとは?
- 今までの行動を変えられない
- 「行動量を増やせばうまくいく」と考える
- ひたすら頭を下げて、値段も下げる
今までの行動を変えられない
コロナ禍でうまくいかない営業マンの特徴は「今までの行動を変えられない」ところよね。全世界がコロナの影響で大きく変わっているのに、どうして行動は変わらないのかしら。
『コロナで変わる世界と変わらないあなた』って本を出版したら売れそうじゃない?このランチが終わったら、すぐに出版社に提案にいかなくちゃね。
結局、環境変化に気づかない鈍感さと行動するための引き出しがないのが原因なんだけど、それを周囲に指摘されても尚、「自分には頑張りが足りないだけだ!」なんて勘違いしている営業マンの多いこと。会社に適応することが仕事の営業マンにありがちよね。
実際、最近の情勢はシビアだとは思うわ。例えるなら、「今まで自分はサッカー部だと思っていたのに、明日はサッカー部、明後日は書道部」みたいなものよ。求められるものを先読みして動いていかないと、あっという間に置いてきぼりになっちゃう。
まずは環境が大きく変わったことを認識すること、その変化についていくための引き出しが不足していることを理解すること、この2つから始めなくてはね。
行動量を増やせばうまくいくと考える
さっきも言ったけど、「自分には頑張りが足りないだけだ!」って本気で思っている営業マンはまだまだ多いわよね。もしかしたら、その上司や経営者も同じかもしれない。誰も具体的な考えは持たずに、ひたすら頑張ることに頑張ってる。
高度経済成長期やバブル期みたいに何をやってもうまくいく時代なら、行動量を増やせば成果も上がったんだろうけど、今はとてもそんな時代じゃないわ。むしろ、何が正解かわからない中を試行錯誤して進むしかないわけ。
だったら、増やすのは行動量ではなくて引き出しやアイデアの数よね。それも自分ひとりで考えてもダメ、これまで付き合いもしなかった業界の人(できれば最先端の情報を持っている)と協力しながらお互いのメリットになる行動にしなくちゃ。
「そんなことをやるための時間がない」って?あなたにないのは時間じゃなくて、上司やお客さんに怒られても気にしないだけの図太さよ。ちょっとした図太さがあるかないか、それだけで人生が大きく変わるの。
どうせ毎月怒られてるんだったら、将来の種まきの時間を作るぞ!って覚悟を決めてやれば良いのにね。
ひたすら頭を下げて、値段も下げる
ダメ営業マンの極めつけがこれよ!自分のノルマや会社の実績を良く見せたいから、「ひたすらお客さんに頭を下げて、値段も下げる」。これって誰のためになっているか、本気で考えた人はいるのかしらね。
考えすぎかもしれないけど、コロナ禍以降に急にテレアポやDMが増えた様な気がしない?あとは見積りを取った先から電話とメールの嵐よ。
「先日の案件ですが、ご進捗はいかがでしょうか?」って例の押し売り文句。進捗があれば連絡があるんだから、黙って待っていれば良いのにね。
で、やっとお客さんから連絡があったと思ったら「実は相見積りの方が安いから、もうちょっと金額で何とかならない?」と言われて「はい、他社の見積書を送って頂けましたら、上司に相談して頑張ります!」なんて張り切ってね。何を頑張るのかしら。
頭を下げて仕事をもらって、値段を下げて仕事が決まって、今月はノルマ達成。でも、お客さんとの付き合いは今月で終わりじゃない。きっとお客さんはあなたを「これからも奴隷のように使ってやろ!」って思っているわ。私だったら絶対にそう思う。
自分がヒマな時は話し相手に電話する、どんな小さい仕事でも恩着せがましく接する、値段はとことんまで安くさせる。そんな社長さんを嫌がる営業マンもいるけど、それは営業マンが悪いだけ。彼らがそうさせているのよ。
あれ?あなた随分と顔色が悪いわね。もしかして、私の話が図星だったのかしら。じゃあ、次はコロナ禍でも成功している営業マンの話をしてあげる。その前に、アイスレモネードを注文してちょうだい。
コロナ禍で成功する営業マンとは?
- 今までの行動を変える柔軟さ
- 「急がば回れ」で他人と違う道を行く
- 頭も値段も下げず、自分の価値を高める
今までの行動を変える柔軟さ
この大変なコロナ禍で営業マンとして成功したいのなら、「今までの行動を変える」ところから始めないとね。まずは自分の行動パターンを把握して、それが本当に必要なことかどうかを考えること。
たとえば、「1日10件訪問していた」「お客さんの電話に1時間も費やした」「頼まれもしないのに値引きばかりしていた」とかね。今まではうまくいっていたことが、これから先もうまくいくとは限らない。むしろ、うまくいかなくなる確率の方が高そうでしょう。
本当にそう思うなら「訪問件数は減らしてオンラインに切り替える」「お客さんの電話は5分で切り上げる(あえて着信を無視する)」「無理に値引きをしない」ことね。そうすれば、あなたに次のアイデアを考える時間が生まれるの。
「お客さんや上司の都合は二の次!」と豪語している私の友人も、変に媚びないから評価されているわ。そうすると信頼されて大きな仕事が回ってくる。世の中って面白いと思わない?
「急がば回れ」で他人と違う道を行く
今までの行動を変える必要性に気づけたのなら、次は「急がば回れ」で他人と違う道を行くのよ。色んな業界の色んな営業マンを見ていて思うんだけど、どうしてみんな直線的にしか考えられないのかしら。
「ノルマを達成したい⇒お客さんに頭を下げる」「ノルマを達成したい⇒値段を下げる」「ノルマを達成したい⇒1件でも多く訪問する」・・みんな揃いも揃って同じことやってるんだから、お客さんにすれば差がつかないわけね。
だったら視点を変えて、同じ業界の営業マンがやっていなさそうなことをやれば、お客さんには目新しく見えるって考えるのよ。
私の知り合いの電気製品の営業マンは、コロナ禍を見越して社内でYouTubeを始めたんだけど、1年間で登録者3,000人になって、お客さんから「いつもYouTube見てるよ」なんて言われてね。おかげで商談はスムースに進むし、話題だっていくらでも広がるでしょ。
当の本人は「このスキルがあれば、会社にしがみつかなくて良いや」なんて気楽なもんよ。実際、そんな営業マンこそ会社から必要とされるんだから、「急がば回れ」って真理よね。
頭も値段も下げず、自分の価値を高める
「急がば回れ」の意味がわかれば、「頭も値段も下げず、自分の価値を高める」意味もわかるわよね。要するに、お客さんから必要とされる存在になることが営業マンの仕事なのよ。
「営業マンは頭を下げるのが仕事」って法律で決まってるのかしら。そんな法律があったら教えてほしいんだけど、そんなもの聞いたないわ。営業マンが自分のスキルアップから逃げる口実に過ぎないの。
そもそも、人は珍しい物に興味を惹かれるんだから「頭も値段も下げない営業マン」はじゅうぶんに面白い存在よね。特にコロナ禍の不景気の中では、特別天然記念物扱いよね。
残念だけど、大きい仕事は信頼される人にしか集まらないし、誰でもできる仕事は誰でも良い人にしか集まらない。もし、あなたが大きい仕事をしたいと思うのなら、頭も値段も下げるべきじゃない。
むしろ、お客さんから信頼を勝ち取るためにできること(今までの当たり前じゃないこと)を日々、積み重ねていくこと。そうすればきっと、お客さんからも上司からも頼りにされる営業マンになれるはずだから、頑張ることね。
【略歴】カード会社勤務5年目を迎える営業マン。趣味は転職(社会人10年目で転職6回)、特技は早期退職(最短記録は入社後3時間でクビ)。『転職の神様』なるハウツー本の出版を志すも、会社が副業禁止であえなく断念。昼間はクレジットカードの営業、夜間は法人カードの比較サイト運営に励む毎日。いずれは審査業務に携わるべく、クレディッター(クレジット審査業務能力検定一般コース)の資格取得に向けて勉強中。>> 運営者の詳細なご紹介はこちら