今回は、法人向けのANAカードについてご紹介します。
ANA法人カードの比較と評判
ANA法人カードには下記のように分類されます。
クラス
- 一般カード
- ワイドカード
- ワイドゴールドカード
ブランド
- JCB
- Visa/Mastercard
- DinersClub
ブランド・ランク別のANA法人カードの比較
一般カード(JCB/Visa・Mastercard)
|
JCB |
Visa/Mastercard |
---|---|---|
年会費(税込) |
2,475円 |
3,025円 |
使用者年会費(税込) |
825円 |
440円 |
ボーナスマイル |
1,000 |
|
搭乗マイル |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10% |
|
最高補償額 |
1,000万円 |
|
ポイントからマイルへの移行 |
〇 |
× |
ポイントからマイルへの移行手数料 |
5,000円(/年) |
– |
ワイドカード(JCB/Visa・Mastercard)
|
JCB |
Visa/Mastercard |
---|---|---|
年会費(税込) |
12,925円 |
13,475円 |
使用者年会費(税込) |
825円 |
440円 |
ボーナスマイル |
2,000 |
|
搭乗マイル |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
|
最高補償額 |
5,000万円 |
|
ポイントからマイルへの移行 |
〇 |
× |
ポイントからマイルへの移行手数料 |
5,000円(/年) ※各使用者に積算 |
– |
ポイントからマイルへの移行上限 |
なし |
– |
ワイドゴールドカード(JCB/Visa・Mastercard)
|
JCB |
Visa/Mastercard |
---|---|---|
年会費(税込) |
20,900円 |
20,900円 |
使用者年会費(税込) |
4,400円 |
4,400円 |
ボーナスマイル |
2,000 |
|
搭乗マイル |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
|
最高保障額 |
1億円 |
|
ポイントからマイルへの移行 |
〇 |
× |
ポイントからマイルへの移行手数料 |
無料 ※各使用者に積算 |
– |
ポイントからマイルへの移行上限 |
なし |
– |
ダイナースクラブカード(DinersClub)
|
DinersClub |
---|---|
年会費(税込) |
22,000円 |
使用者年会費(税込) |
22,000円 |
ボーナスマイル |
2,000マイル |
搭乗マイル |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
最高補償額 |
5,000万円 |
ポイントからマイルへの移行 |
〇 |
ポイントからマイルへの移行手数料 |
6,480円(/年) ※代表会員に積算 |
ポイントからマイルへの移行上限 |
40,000ポイント→40,000マイル(/年) |
DinersClubの特徴として、カード会社のポイントをマイルに移行する場合、マイルは代表会員に積算されることになります。出張が多い人だけマイルが貯まりやすいという事態を避けることができるため、社員間での不公平をなくすことができます。
どのANA法人カードの評判が良い?
①利用先からブランドを選定
せっかくANA法人カードを作っても、使えるお店が少なければ意味がありません。そのため、まずは利用予定の用途という切り口からカードのブランドを選定しましょう。
利用先 |
JCB |
Visa/Mastercard |
DinersClub |
||
---|---|---|---|---|---|
出張 |
海外 |
欧米諸国 |
△ |
〇 |
〇 |
東南アジア |
〇 |
〇 |
△ |
||
国内 |
– |
〇 |
〇 |
△ |
|
接待/備品 |
|
〇 |
〇 |
△ |
|
ネットサービス |
|
△ |
〇 |
△ |
出張先が欧米諸国の場合、JCBは使えない場合が多いため、Visa/Mastercard/Dinersclubのいずれかから選ぶことをおすすめします。
しかし、海外でも東南アジアの出張がメインな場合はJCBでも利用できる場合が多いです。ご自身の会社の出張先はどのエリアかによってブランドを選定しましょう。
出張目的ではなく接待や備品購入、クラウド利用料等がメインの場合、Visa/Mastercardをおすすめします。一般的に加盟店数はVisa/Mastercardが一番多いと言われており、JCBやDinersClubは劣後しています。
クラウド利用料やネット広告等のネットサービスの場合、海外加盟店の場合があるため、JCBでは使いづらい可能性があります。
②マイルへのこだわり度と必要保障額でランクを選定
|
一般 |
ワイド |
ワイドゴールド/DinersClub |
---|---|---|---|
搭乗マイル |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10% |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
ボーナスマイル |
1,000マイル |
2,000マイル |
2,000マイル |
保証額 |
最高1,000万円 |
最高5,000万円 |
最高1億円 |
年会費 |
2,475円~ |
12,925円~ |
20,900円~ |
マイルが貯まりやすいのはワイドまたはワイドゴールドですが、Visa/Mastercardはショッピングで貯まるカード会社のポイントをマイルに移行することができません。マイルにとことんこだわりたい場合は、JCBかDinersClubをおすすめします。
出張の際に会社で別途保険に加入する場合や出張が少ない場合、保障額は気にする必要はありません。
ANA法人カード選定時に気を付けるべきこと
カード会社のポイントからマイルに交換できるか
ANA法人カードでショッピングをすると、カード会社のポイントが付与されます。このポイントをマイレージにできる会社もあれば、できない会社もあるため事前にチェックしておきましょう。
マイルへの交換 | 交換レート | |
---|---|---|
Visa/Mastercard | × | – |
JCB | 〇 | 1ポイント(/1,000円)=3マイル |
DinersClub | 〇 | 1ポイント(/100円)=1マイル |
ポイントをマイルに交換する際の手数料と上限
ポイント交換手数料 | 交換上限 | |
---|---|---|
Visa/Mastercard | × | – |
JCB |
5,000円 ※ワイドゴールドカードは無料 |
なし |
DinersClub | 6,480円 | 40,000ポイント=40,000マイル |
還元率だけ見るとDinersClubが良いように見えますが、交換上限は40,000ポイント。ちなみに、JCBで40,000マイル貯めるには年間で約13.5百万円の利用が必要です。
法人で年間13,5百万円以上利用する予定のある場合はJCBのほうがより多くのマイルを貯められます。
ANA法人カードの評判まとめ
今回の記事をまとめると、下記の通りです。
- Visa/Mastercard⇒使いやすさはある一方で、ポイントをマイルに交換することができない
- JCB⇒ポイントをマイルに上限なく交換することができる一方で、還元率はいまいちかつ利用先が限られる
- DinersClub⇒マイル還元率が高い一方で、年会費が高額かつ利用先が限られる
あくまでも、法人カードとして必要なことは「マイルを貯めること」ではなく「経費をキャッシュレスで支払うこと」です。マイル還元率だけではなく、「そもそもきちんと決済できる店が多いのか」という切り口でもカードを選定しましょう。
某クレジットカード会社で法人カードの審査部門を経て、現在は法人営業をしています。経費精算に手間が掛かる法人こそ、キャッシュレスに取り組むメリットが大きいと思います。